スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【山奥の村への移動卒業式】 ~文明の波に取り残されたようなフィリピンの山奥の村。でもそこには雄大な自然と、便利さばかりを求めた現代人が忘れてしまった大切なものが、まだ残ってる、、   (#峠を越えて2時間かけて学校に通うこどもたち #人類が利便性の追求と同時に失ったもの #水牛で上る山道 #自然との共存の大切さ)

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少し前の話なんだけど、、、

今年のフィリピンの公立学校の卒業式は9月だった。(いつもなら3月なんだけど、コロナの影響で学校再開が遅れたので)

未だに世界最長のロックダウン下の行動制限もあり、また、学校での対面授業が許可されていない(そろそろ始めるのでは、と言われているが)フィリピンでは、卒業式もオンラインで行われた。

ただ、貧困層の子どもには、オンラインのためのネット環境がない。

また、村の近くには学校がなく、山奥から数時間かけて登校する子どももいて、中には山奥過ぎて、そもそもネットが繋がらなかったりもする。

そんな山奥の村の子どものひとりが、この日、卒業式を迎えた。

いや、オンラインでの全体での催しは、数日前に終わったのだが、そこに参加できなかったこの子のために、学校の先生(校長先生も!)が、卒業証書を渡しに、彼女の村を訪れたのだ。

わざわざ式の看板も持って。

だが、山道は険しく、車では行くことができない。

というわけで水牛に運んでもらった。

なんだかものすごく非合理的な話のように思えるけどでも、

でも、とてもあたたかい。

この国にはまだ、こんな素朴な日常が残ってる。

世の中がどんどん便利になっていくのは素晴らしいことだけど、

でも、便利じゃないからこそ、心の通った一幕が生まれる。

本人たちにとっては、それはそれほど特別なことではないかもしれない。

だけど、日本から見たら、まるで「いつの時代?」みたいな話だ。

水牛なんて、武富島でお金払って観光するやつだ。

そんな不便なら、道を舗装して、山を切り開いていけばいい?

で?

結果、起きるのは、森林破壊や環境汚染、それ故の地滑りとかの自然災害じゃないかい?

いや、それはもう人災か。

人間は、その生活が便利になればなるほど、自然や野生動物との共存は下手くそになっていく。

あまりに非現実的で、逆に自分本位になってるような環境保全を叫ぶ気はないけど、

でも、今確かにここにある現実の中で、山奥で自然と共に生きてる人々だっている。

未開の原始人じゃないよ。がんばって学校にも行ってるよ。

こうやって、今日、卒業できたよ。

彼女は言う。

「町は楽しいけど、でも私はこの村にずっといたい。ここが大好きだから。私のふるさとだから。」

彼女が大人になって、街の暮らしに憧れて、またお金を稼ぐために、いつかこの村を出ていく日が来るかもしれない。

でもできれば、都会での生活と喧騒に疲れた彼女が、いつでも帰れる安らぎの場所として、この山や森が、ずっとそのままであってほしい。

広く深い自然が、ずっと変わらす、あたたかく彼女を迎える場であってほしい。

時代の流れとともにたくさんのものが変わっていく。それは仕方がないことだろう。
でもきっと、守るべき大切なことがある。

この村にはまだそれが残ってる。

自然と共に、自然に育まれ、質素に、そして強く生きる人々が生活してる。

あたたかい心と、澄んだ瞳と、純朴な笑顔が、ここにはたくさん宿ってる。

なにともあれ、

卒業おめでとう。

よくがんばったね。

おめでとう、、、

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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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