スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【東京オリンピック・パラリンピックを個人的に振り返る(その2)】~せっかくだから世界や障害について改めて考えるきっかけにしよう、、   (#オリンピックによって政治的対立を乗り越えた友情 #イランとイスラエルの対立 #柔道代表サイードモラエイとサギムキ #一枚の写真が物語るもの #パラリンピック競泳富田宇宙 #2020東京オリンピックオリンピック感動秘話)

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オリンピックもうだいぶ時間経ったし、今さら振り返り、というより、感動したことや、ちゃんと心に留めておきたいこと、として、記しておきたい。

写真は、東京五輪の柔道男子81キロ級に出場し、男女混合団体戦ではイスラエルの銅メダルに貢献したサギ・ムキ選手のインスタグラム。
同級で銀メダルを獲得したサイード・モラエイ選手(モンゴル)とのツーショット。

ただの交流の記念写真?いや、ここには深い意味がある。

ムキ(敬称略)は2年前の19年8月に五輪と同じ日本武道館で行われた世界選手権に出場して優勝。

一方でイラン出身のモラエイ(同)もイラン代表として出場し、18年大会に続く2連覇を目指していた。

しかし、準決勝で先にムキが決勝進出を決めたことにより、イスラエルと対立するイラン政府から、決勝での対戦を避けるために棄権するよう圧力を受けた。その圧力に屈したわけではないとしても、メンタルには大きな影響があっただろう。結局モラエイは準決勝で敗れた。

そして3位決定戦。なのだが、もしもモラエルがこの3位決定戦に勝つと、ムキと同じ表彰台に上ることになるため、再び試合出場を辞退するように圧力を掛けられた。この時、イラン代表の関係者や同国のスポーツ大臣から、家族の身の安全に関する脅しを受けたとも言われる。

結局、3位決定戦に出場したものの敗れたモラエイ。

そして、、、大会後は母国には帰国せず、ドイツに渡り難民認定を受けた。その後、同年12月には異例のスピードでモンゴル国籍を取得。東京五輪にはモンゴル代表として出場し、決勝では日本の永瀬選手に惜しくも敗れたものの、銀メダルを獲得。団体戦でもモンゴル代表の一員として出場した。

同じ場にいることさえ禁じられ、家族の迫害を脅迫されさえもした。しかし、国籍を変え出場したこの東京オリンピック。国家の都合、政治的対立に振り回された、その時の因縁を乗り越え、二人はここで友好を交わした。

ムキはインスタで、選手村の五輪マークの前でモラエイと共にそれぞれが獲得したメダルを持ち、笑顔でこぶしを合わせる写真を公開した。メッセージにはこうある。

「One picture is worth a thousand words. Proud to be with my dear friend Saeid Mollaei in Tokyo 2020. Victory of the Olympic spirit above all ! 」

(「1枚の写真には千もの言葉と同等の価値がある。東京2020で親友のサイード・モラエイと共にあることは誇りだ。何よりも五輪の精神の勝利だ。」)

新型コロナウィルスによる世界的なパンデミックの中、延期を余儀なくされ、その後も多くの問題を抱えたまま、なんとか開催されたオリンピック。その経緯や開催には賛否両論はあるだろう。でも、もしかしたら、今回のオリンピックは、「日本だから開催出きた」ものかもしれない。

コロナ渦の中、多くの人々の思いと尽力と協力で開催されたこの2020東京オリンピックを、うちら日本人はもっと誇りに思っていいと思う。

もうひとつ。

パラ競泳男子400m自由形。富田宇宙選手が登場し、アジア新記録で銀メダルを獲得した。富田選手は試合後のインタビューでこう言った。


「僕も障害を負っていろいろな経験をしてきましたけれども、この瞬間のために生まれてきたのかなと思います。」

あまりにも深く重い意味のある言葉。素晴らしすぎて、何も言えない。

2020東京オリパラ。ゴタゴタも問題もたくさんあったけど、なんだかんだいって感動もしたし、いろいろ考えたりもした。

うん。いろんな意味で、がんばったと思うよ。日本。


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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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