スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【どうせ男はみんなセックスしたら逃げるんでしょ?】 ~スラムにおける若年層の妊娠、シングルマザーの過酷な現実、、   (#フィリピンセブ #スラムの貧困 #子どもの貧困 #今ここにある逃れようのない現実 #男の無責任さ #国際協力NGO)

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「ほら、こんなに大きくなったよ」

と、写真が送られてきた。

うん、幸せそうでよかった😊

2年前、彼女は子どもを産んだ。

Grade9, 日本でいう中学3年生の時。

NGOの現地事務所があるフィリピン・セブ島

カトリックの風習もあり、堕胎なんて考えもしなかった。

彼氏(結婚してないので夫ではない)は同い年。

子どもを産んで、しばらくしたら、逃げた。

よくある、というか、フィリピンでは、あまりによくある話。

若年層の予期せぬ妊娠、出産、無責任なパートナー、シングルマザー、、、

自分の知り合いが貧困層に特化してることもあるのかもだけど、自分の周りには、そういう子がほんとにいっぱいいる。

彼女は、一度学校を辞めたけど、もしできたら、今年からはまた行こうと思ってる。

まあ、なんというか、産休をとった感じ?

義務教育だけど、ここフィリピンでは、遅れて入学する子もいるし、落第もあるし、休学やドロップアウトも別に珍しくない。

といっても、まだ学校での授業は始まらず、自宅学習(モジュールクラス)なんだけど。

。。。

小学校にあがる前、NGOの施設に来てた子が、facebookに妊娠検査薬が陽性になってる画像をアップした。

コメントには友達からのたくさんの「Congrats(おめでとう)」。

そーいえば、彼氏とずいぶんイチャイチャしてる画像をよくアップしてた。

まあ、なんというか、そういう感じカップルなのだろう。

べつにいいのだが、彼女はまだ中学2年生。

彼氏も高校生。

とりあえずはまだ(?)彼氏は逃げてないから、ま、いっか。

なのか?

素直に「おめでとう」ってコメントできなくて、とりあえず「really ?😳」って書いてみた😅

あと、気になってるのは、

さいきん、彼氏と一緒のイチャイチャ写真が、facebookにアップされてないこと、、、

。。。

「自分がばかだったのはわかってるわ」

「でも仕方ないじゃない。この子と生きてくしかないの。」

Grade10(日本で言うと高校1年生)の彼女は言う。

あ。もし学校に行っていたら、だけど、、、。

彼氏(子どもの父親)とは結婚していない。

まったく関係が切れたわけではない。

一緒には住んでいないが、家にはよく来る。

しかし、仕事はしていない。高校をドロップアウトしてそのままだ。

彼女は自分に相談、というか、こう言う。

「もう決めたの。彼とは縁を切るわ。」

「いつまでも仕事もしないし、無責任過ぎる。」

その方がいい、とは言えなくても、自分で決めたことだから、がんばって子どもと生きていこう、、、という捉え方しかできないけど、

きっとそれはもう当事者にしかわからないことなのだろう。

彼女の父親は他所に女を作って帰ってこない。

母親は病気がちで、いつも寝込んでる。

6人兄弟で、彼女は上から2番目。

一人の兄は学校に行っていない。彼女の一つ下の弟も。

その二人は、トライシカット(チャリンコタクシー)の仕事をしてるけど、日々の収入はほんのわずかだ。

祖父は数年前亡くなった。

祖母が家事と、彼女の子ども(孫)の世話をして、

彼女は働きに出ている。

とはいえ、いわゆる中卒。

なんとか見つけた仕事は、ローカル市場の野菜売り場の手伝い。

早朝から夜遅くまで働いても、かろうじて家族が食べていけるくらい。

母親に薬も買ってあげられない。

毎日くたくただ。

でも、

「でもね、毎日、家に帰って、この子の寝顔を見ると、幸せな気持ちになれるんだ。」

「またがんばれる。」

ただ、時折、自分に送ってくるメッセージはいつも、

「疲れたよ」

「頭が痛いし、熱があるの」

「今日は仕事にいけないよ」

そんな弱音ばかり。

「無理しないで。ゆっくり休んでね。」

と、心配すると、

「ありがとう。でも、大丈夫。明日はちゃんと仕事に行くよ。」

「だって、お金がないから、、、」

それが、今ここにある、逃れようのない現実だ、、、

。。。

NGOで支援してるほんの小さな地域の、ふつうに知り合いの子たちとの、ここ数週間でのやりとり。

これがフィリピンの現実だ、とかは言わないにしても、

これが、途上国の貧困のひとつの現実だ、とは言えるかもしれない。

若年層の妊娠を一概に非難しないし、たとえ貧困の中でも、子どもと一緒に生きていくことを、もちろん不幸なこととは言わない。

ただ、やはり厳しい現実が待ってる。

それは、教育の欠如と貧困によるもの、、

それだけですましたくはないけど。

だが、他に説得力のある理由が思い浮かばないから。

ここでは、このスラムでは、あまりにありふれた話だから。

ありふれた話だけど、

でも、ほんとは、それが当たり前でいいとも思えない。

そして、

べつにみんながそれを肯定的に捉えているわけではない。

むしろ嘆いている。

でも、

こうして子どもが産まれて、他にも不幸な出来事が連鎖して、毎日食べていくだけでせいいっぱい。いや、それさえも困難な生活、、、それでも、その現実を受け入れるしかない。

ここで生きていくしかない。

。。。

最後に、

男として切に思う、というかその無責任が恥ずかしいし情けない。

後先を考えずに、愛し合う感情のままにセックスをして妊娠してしまう子たちとは逆に、極端にセックスを怖がる子たちもいる。

結婚してから、と。(宗教的にという理由もあるが)

そういう女の子が言う。真剣に。

「どうせ男はみんなセックスしたら逃げるんでしょ?」

、、、

え😨

いや、そんなことないってば。

少なくとも日本で、そう本気で思ってる女子はそんなにいないと思うし、もちろん男子もそんなのばかりじゃない(たぶん)。

でも、ここでは、

それもまたある意味、当たり前の範疇になってるのだろうか。

それはそれでまた、不幸な現実だ。

ああ、ほんとに男ってやつは、、、😓

 

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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。) あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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