スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

【ミャンマーの軍事クーデターとアウンサンスーチー氏】 ~結局この10年は淡い夢だったのか~ (#アウンサンスーチー拘束・自宅軟禁 #ミャンマーのデモ拡大 #国民民主連盟NLD #ミャンマー軍事政権と民主化の歴史)

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2月1日に、ミャンマーで軍事クーデターが起きた。

アウンサンスーチー氏が拘束された。

そして今、その事態に、失われようとする民主主義を取り戻すために、軍事政権発足に抗議する民衆のデモが拡大している。

また、デモに対する治安部隊の銃撃により、死者が出ていることが、デモの拡大により拍車をかけている。

事態は混とんとし、この先どうなっていくかわからない。

果たしてこのまま以前のような軍事政権国家になってしまうのか。

それとも、民衆の、また、諸外国からの批判の声を聞き、何らかの違う解決策を見出すのか。

欧米からの圧力もあり、このまま強引な軍政が推し進められるとは考え辛い。というか、これだけの国民のデモに対し、軍は強硬姿勢を示しつつも、どこか手をこまねいているように感じる状況からも、軍の独裁国家へと強引に突き進むほどの意志はないような気がする。

ただ、軍が密かに中国と結託して今回のクーデターを起こしたとしたら、また話は違うのだが。(事実、中国はこのクーデターを批判していないどころか、内閣大改造というポジティブなニュアンスで評している。)

また、クーデターを起こした翌日には新政権(?)の閣僚が任命されたことからも、今回のクーデターは計画的だったということが伺われる。

ミャンマーでは昨年11月の総選挙で、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が改選議席の8割を超す議席を得て、軍人枠が4分の1を占める(このシステムがそもそも問題でもあるが)国会において、それでも単独過半数を制することになった。

軍事政権に終わりを告げ、2011年の民政移管以降、一気に民主化を進めてきたミャンマー。そのあまりに急激な変化のひずみが今回一気に表層化してしまったのかもしれない。

おそらく日本から見たら、今回の軍事クーデターは唐突であっただろう(いや、そもそも関心がない?)。しかし、一方的な選挙結果に不満を持ち、選挙不正を訴えたり、新型コロナウィルス対策への不満(東南アジアでインドネシア、フィリピンに次ぐ感染者数)、またロヒンギャ問題に対する国際的批判等、火種はあったし、国内では、「もしかしたら軍が何かやるんじゃ」という危惧もささやかれていた。

が、総選挙も終わり、2月1日には新政権の下、国会が開会される予定だった。

そしてその日、クーデターは起きた。

現在、クーデター前までのミャンマー与党・国民民主連盟(NLD)を率いるアウンサンスーチー国家顧問は、軍に拘束・自宅軟禁されている。また、党の主要メンバーや閣僚も拘束された。

ミャンマーでは1962年の軍によるクーデター後、半世紀にわたり軍の政治支配が続いた。また、スーチー氏は、その民主化運動により、1989年より自宅拘禁され、解放されたのは2010年11月だ。

そのような歴史がまた繰り返されるのだろうか?

2011年に委民政移管、翌4月の選挙でスーチー氏は、国民民主連盟(NLD)の同志とともに当選を果たす。2015年の総選挙ではNLDが大勝し、一層の民主化を進めてきた。前に書いたように昨年の選挙でも圧勝だった。

そのような選挙結果や今回のデモからもわかる通り、国民も民主化を望んでいる。

もちろん国際社会からの批判もある。

おそらく軍も以前の軍事政権に戻りたいと考えているわけではないと思う。

ただ、近年の急激な民主化と、軍の勢力低下により、それまで築いてきた様々な人的資産や物的資産(癒着や賄賂などのネガティブなものも含めて)がどんどん失われていくことに恐怖を覚え、今後の軍の存在意義も含め、切羽詰まり、行動を起こしてしまったのだろう。

そして、この振り上げたこぶしをどう下すまでは考えてないような気もする。だから余計に今、ミャンマーは難しい局面を迎えている。たとえ外国からの圧力があろうと、もともと、厳しい批判や経済制裁の下、半世紀に渡り軍事独裁を続けてきた国なのだ。そう簡単には内政干渉に屈しないだろう。

それから、、

日本はどうするか。

日本にはミャンマーから多くの技能実習生が来ていたり、在住者もたくさんいる。そのように、とてもミャンマーと結びつきが深い。在日ミャンマー人による抗議集会も行われている。

コロナとオリンピックでそれどこじゃない?

いや、アジアの仲間として、話し合いの仲裁等、何らかの行動を起こすべきだと思う。

外交のイメージがない菅さんだけど、今、早急に、動くべきだと思うよ。

ん?もしかして中国の顔色を伺わなきゃ、なんて思ってる?

ならサイテーだ。

ところで。

以前、自分もミャンマーに行ったことがある。

まだ軍事政権下だった頃の。

その時の話を、次回、少し書こうと思う。

そして、今回のブログの最後に、

アウンサンスーチー氏のある言葉を添えて終わりたいと思う。

スーチー氏はノーベル平和賞を受賞している。それは1991年のことだった。そう、彼女は軍事政権による軟禁状態に置かれていた。だから、授賞式には出席できなかった。

自由と平和と平等を夢見て、ミャンマー民主化という理想へ向かって闘い続ける彼女のこの言葉には、とても深い意味が含まれている、、、

。。。

「私は大統領にはなりたくはないが、私がこの国の大統領になりたいかどうかを自由に決められるようになりたい。」

I don’t want to be president, but I want to be free to decide whether or not I want to be president of this country.

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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。)
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