スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

「人間の欲望と悪意」 ~お米にガラス粒、プラスティック米、冷凍餃子殺虫剤混入、、我々人類は、いつまでこういった取り返しのつかない過ちを繰り返すのだろう、、、

 

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NGOで支援しているフィリピンは、現在、世界最長のロックダウンが続いている。

その中でも、現地事務所のあるセブ市は、最も厳しい規制がされている。

7月に入り、そのハードロックダウンの延長が決まったことで、政府からお米の配給がされた。

もちろん家族がずっと暮らしていくためにはぜんぜん足りないのだが、まったくないよりはいい。

しかし、そのお米に問題が発生している。

お米の中に、ガラス片が混入していたのだ。

それも、嫌な見方をすれば、まるでお米と間違うような大きさの粒状のものが。

気付いた人もいれば、気付かなかった人もいる。

住民からの報告によると、気付かずに飲み込んでしまったことで、犠牲者(現地スタッフの報告では死者もいると言っているが、それは報道されてはいない。)も出ているらしい。

それが今、この地域で問題になっている。

ハードロックダウンにより、仕事がもう4ヵ月もなく、飢えに苦しむ人々が、やっと手に入れた食糧に、それも政府からの配給に、このような異物混入があり、被害もおきているということは、本当に救われない事態だ。あまりに残酷な現実だ。

果たしてこれが業者の品質管理の甘さなのか、もしくはカサ増し(量を増やす)をして少しでも得をするための故意の行為なのかは、わからない。

どちらにせよ人災だ。

数年前もこんなことがあった。

お米にプラスティックの粒、いや、それはあきらかに人の手で製造されたプラスティック米、が混ざっていたのだ。

中国からの輸入米に混入されていたのだが、これは業者が、お米の量を増やすための不正行為だったと思われる。

生命の維持のために必要な、基本的な要素である食糧に、このような不正を行い、生命を危険にさらしてしまう、本当にタチの悪い行為だ。

本当に、人間の欲望と悪意は計り知れない。

日本でもあった。

冷凍餃子への殺虫剤混入事件。

捜査の結果、日本側は、毒物は日本に入ってくる前に中国で混入された可能性が高いとしたが、
中国側は、日本に輸入後、流通過程のどこかで生じたもの、と主張した。

また、工場の品質管理の問題かと疑われたが、中国の工場側は、それを否定し、自身の工場の内部をメディアに公表し、安全をアピールしたりもした。

幸い死者は出なかったが、何人もの中毒症状者が発生した。

なのに、原因がわからないまま、年月が経ち、世間も事件を忘れ、真相はうやむやのまま、迷宮入りになるかと思われた。

ところが、事件の2年後、突如、中国で「容疑者」が捕まった。

彼は、工場の雇用待遇に不満を持ち、「製品で事件が起き、騒ぎになれば、会社が待遇改善を考えるかもしれない」と、工場内で殺虫剤を注射したというのだ。

もちろん彼は拘束され、無期懲役となった。
その工場は結局、倒産した。
幾人もの日本人の命を危険にさらした、、、

何も良いことなんかないし、誰も得をしない。

それが最終的な事実だった。

写真は、ガラス片を発見した住民が、行政の担当者を呼び出し文句を言っているものと、
手のひらにのる、混ぜられたガラス粒。
それから、3種のお米の写真は、そのひとつがプラスティックだ。不自然に白いものがそれだ。

こういうふうに分けてしまえば、わかるのだが、混ざってしまえば、気付かないこともあるだろう。

そしてそれは、取り返しのつかない事態を生む。

繰り返すが、今回のガラス粒については、それが故意によるものなのか、品質管理の杜撰さからなのかはわからない。

しかし、これももう一度、繰り返す。

人間の欲望と悪意は計り知れない。

我々、人類は、あまりに愚かだ、、、


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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。)
あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

このブログでは、国際協力活動を通しての視点で、海外また国内の、様々な問題や出来事、スラムや難民キャンプの人々の生活、NGOの活動の様子等を、時に真面目に、深く、時にゆるく、書いていきたいと思います。 そして少しでも、皆さまに、世界の様々な現実を知ってもらえるきっかけを届けたいと思っています。

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