スラムの片隅から世界を、、【YUMEKAKE/JOHN's diary】

国際協力活動のなかでのマジメな話からゆる~い話まで/海外から日本から

「なぜかコスタリカについて語ってみた😅」 ~新型コロナウィルス対策が評価されている国の様々な姿、そして日本をまた見つめ直そう、、

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コスタリカという国がある。
中南米にある小国であり、日本ではほとんど知られていないだろう。
有名なことがあるとすれば、自然が豊富なこと。様々な動植物が生存し、「地球上の約0.03%の面積に、地球上の約5%の生物が棲息している」という。国立公園・自然保護区の総面積は全国土の1/4を超えるという中南米の楽園とも言われる国である。
また、その壮大な自然は、映画「ジュラシックパーク」の舞台になったことでも知られる。
あとはコーヒーとサッカーとか。ただ、中南米は強豪国が多いからねえ。

周辺には、中南米によくあるように、ニカラグアグアテマラホンジュラスエルサルバドルパナマ、コロンビア等の政情不安定で、決して治安がいいとは言えない、国々が隣接する。
そして、それらの国では、これもまた中南米によくあるように、軍事クーデターが、その歴史の中で、度々起こっている。

そんな中で、この国、コスタリカは、軍隊を持っていないのである。

あ。昨日、「世界で唯一」と書いたが、厳密に言うと違うかもしれない。
例えば、バチカン市国とかはそりゃあさすがに自国の軍隊は持っていない。
が、スイス衛兵と呼ばれる警察と軍を兼ね備えた組織はある。
あとは、周りの国と同盟を結んで、防衛を共同で行ったり、依存したりの国はけっこうある。
ちなみによく言うスイスは、永世中立国であり、戦争は放棄しているが、自衛のための軍(それもそうとうの規模の)を持っている。
日本もこれに似た形である。

そんなコスタリカが、軍を放棄したのにはあるきっかけがある。
それはやはり1948年に起きた「内戦」である。
翌年、内戦終了後にできた政権が、軍からの指示が大きかった前政権の力を削ぐために、「常設機関としての軍隊の禁止」を憲法に盛り込んだといわれている。

もしかしたらその過程はネガティブなものだったかもしれないが、とにもかくにもこうして「軍隊を持たない国」コスタリカが誕生した。

その姿勢は徹底しており、国内へのアメリカ軍の駐留基地さえ拒否している。

日本のように自衛のための軍も所有していない。
が、交戦権は憲法において否定されていない。
いざとなったら、国民を徴兵できるそうだ。
その辺りは、中南米という不安定な地域故の措置なのだろうか。

まあ、ようするに、「戦うことができない立派な軍隊」を持ってる日本とは逆だ。
あれ?自衛隊は軍隊じゃなかったんだっけ?そーいえば!🙄

で、コスタリカは、政府も国民も、まあ内情はどうあれ、平和主義がたとえ表面的なものだとしても、周りからそう思われるように、徹底して平和な国として、その存在をアピールしている。
もちろんいろんな批判や意見もあるだろうが、たとえそれが張子の虎のようなものだとしても、事実となるようにがんばってるように自分には思えるし、結果も出している。
そして、周辺諸国から、戦争を仕掛けられることがないよう努力をしている。
例えば、どこかで戦争が起こったら、積極的に負傷者の手当てや難民のケアをし、また、周りの国々の平和をも守るための努力をしている。
1980年代に、当時のアリアス大統領が、ニカラグアエルサルバドルグアテマラの内戦を対話によって終わらせるのに大きな役割を果たして、ノーベル平和賞を受賞したりもした。
そのような周辺諸国への平和的な働きかけは、コスタリカを平和の国として認識させている。
もしかしたら見栄からのポーズだとしても、結果、それ以上の事実は重ねてもいる。だからそれはそれで認めようと思う。

そして、コスタリカでは、GDP国内総生産)の約8%を教育に充てることを謳っている。実際、例年国家予算のうち,約20%以上(例えば2017年度は28.7%)を教育省に配分している。(ちなみに日本は2.9%とか)

その結果、国民の
識字率が97%にもなる教育レベルの高さがある。そのように、国家予算の大部分を教育関係に注ぐようになったのは、内戦という悲しい過去から、すべての軍事費用を教育に充てるほうが、みんなが幸せになれるのだと学んだからなのだろう。


もちろんこの国にも問題は多く存在する。
楽園には裏の世界も存在する。
これも中南米の特色だが、1990年代以降は麻薬の横行により治安の悪化と社会の不安定化が進行している。


また、コスタリカは決して裕福な国ではない。
GDPで言えば、日本の100分の1~2という感じだ。
そして、その国名スペイン語で「富める海岸」という意味であり、公用語スペイン語であるように、以前はスペインの植民地だった。そんな植民地故の暗い歴史もあるだろう。
しかし、例えば、人々の幸福感や環境の豊かさを尺度とする「地球幸福度指数」の世界ランキングでは、何度も1位に輝いている。(世界幸福度ランキングとはまた違う)

70年間、軍隊を持たずに非武装・中立を貫いてきたコスタリカ。世界有数の危険地帯に位置しながら、国の予算を軍事ではなく、社会福祉や教育、環境保全に投じてきた。国民を統治する政治は有っても、弾圧する政治は存在するべきじゃない、、、それを実践してきた。

名目上はいちおう軍隊ではない自衛隊への装備、また、防衛費を年々、増幅させていく日本。
もちろん災害復興支援等のためにも自衛隊は活躍しているが、アメリカから戦闘機を何機も買ってる場合じゃないと思う。
その分、教育や福祉に回すべきじゃないだろうか。

その国をとりまく状況や環境はもちろん違うにせよ、日本は、この中南米の小国コスタリカに、学ぶべきことがたくさんあると思う。

と、なぜかコスタリカについて熱く語ってるのだが、


べつにそれほどすごい思い入れがあるというわけでもない😅

でも、こうしてあらためてコスタリカのことを認識し直してみると、この国が、今回の新型コロナウィルスへの対応がうまくいっていることも、なんか納得がいく。

そして、こんなふうに、何かのきっかけにひとつの国を知ることで、自らの国、日本のこともまた見つめ直すことができる。

それってとても有意義なことだよね、って思う、、、



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自分は、国際協力NGO「HOPE~ハロハロオアシス」の代表を務めています。
(詳しくは下記「自己紹介・NGO連絡先」リンクをご参照お願い致します。)
あ。「YUMEKAKE」というのは、NGOの活動のプロジェクト名(YUMEKAKE PROJECT)です。
世界の子どもたちの、笑顔と希望と夢の架け橋になりたい、という意味です。

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